ご相談のきっかけ

梅田で居酒屋を経営されているK様からのご相談でした。ランチとディナーの両方を営業し、学生やフリーターのアルバイトを中心に約15名のスタッフを抱えていらっしゃいました。
きっかけは、あるアルバイトスタッフからの「自分は社会保険に入らなくていいんですか?」という一言だったそうです。採用時はアルバイトとして雇っていたため、加入について見直したことがなかったといいます。
「アルバイトは社会保険に入れなくてよいと思っていた」というK様。ただ、人手不足でシフトが増えているスタッフもいて、ふと不安になり、飲食店の労務に詳しい社労士を探し始めたとのことでした。
状況の整理(タイムライン)
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お話を伺うと、慢性的な人手不足が背景にありました。もともと週2〜3日勤務だったアルバイトの勤務時間が、少しずつ増えていったそうです。
中には、正社員に近い日数・時間で働いているスタッフもいらっしゃいました。それでも「アルバイト」という採用時の区分のままで、加入要件を確認する機会がなかったのです。
飲食店ではよくあることですが、シフトは月ごとに変わり、繁忙期には勤務時間が一気に増えます。採用時だけを見て判断していると、いつの間にか加入要件を満たしているケースが出てくる、という状況でした。
当事務所の対応
まず最初にお伝えしたのは、「アルバイトだから一律に社会保険へ加入しなくてよい、というわけではありません」ということでした。ここは誤解されている飲食店オーナーの方が多い部分です。
社会保険の加入対象になるかどうかは、雇用形態の呼び方ではなく、所定労働時間や所定労働日数、そして事業所の規模などによって判断されます。「アルバイト」という言葉のイメージだけで決まるものではない、という点をまずご理解いただきました。
そのうえで、従業員お一人お一人について、雇用契約書・シフト・実際の勤務時間を確認していきました。書類上の契約と、実際の働き方がずれているケースは飲食店では珍しくないため、実態ベースで整理することが欠かせません。
この作業を通じて、加入要件を満たしているのに手続きがされていないスタッフがいないかを洗い出しました。要件を満たしている方については、必要な加入手続きまで当事務所でお手伝いしています。
ただ、K様の本当のご要望は「今回だけ何とかする」ことではありませんでした。「勤務条件が変わるたびに確認できる体制を作りたい」というお気持ちが、ご相談の根っこにありました。
そこでご提案したのが、採用時だけでなく、勤務時間が増減したタイミングでも社会保険・雇用保険の加入要件を確認する運用です。飲食店はシフト変更が多いからこそ、「変わったら確認する」を仕組みにしておくことが大切だからです。
具体的には、毎月の給与計算や入退社手続きとあわせて、加入要件のチェックを継続的に行える顧問体制を整えました。日々の実務の流れの中に確認を組み込むことで、オーナーが毎回一人で判断する負担をなくすことを意図しています。
手続き代行だけで終わらせず、運営の中で自然に労務管理が回る形にする。これが、飲食業界の現場を知る当事務所として最もお役に立てる部分だと考えています。
結果

スタッフごとの勤務条件を確認し、加入が必要な方については手続きまで対応できたことで、K様は「もれがある状態」への不安から解放されました。
また、顧問契約により、給与計算や入退社手続きとあわせて加入要件を継続的に確認できる体制が整いました。勤務時間が増減しても、その都度こちらで確認できる状態になっています。
「毎回自分で判断しなくてよくなった」ことで、K様は本業である店舗運営に集中できるようになりました。
担当者行政書士のコメント
「アルバイトは社会保険に入らなくてよい」という思い込みは、決して珍しいものではありません。むしろ飲食店では、人手不足でシフトが増えるうちに、気づかないまま加入要件を満たしてしまうことがよくあります。
大切なのは、採用時だけでなく「働き方が変わったとき」に確認できる仕組みを持っておくこと。梅田をはじめ関西の飲食店に特化した事務所として、これからもK様のお店に寄り添っていきます。気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
