ご相談のきっかけ

難波で居酒屋を経営されている法人のお客様からのご相談でした。従業員は約16名で、正社員が3名、残りはアルバイトの方です。
学生さんやフリーターの方が多く、平日と週末で時給も勤務時間帯も変わります。深夜勤務も入るため、毎月の給与計算がどんどん複雑になっていました。
店長が勤怠を集計し、経営者ご自身が給与計算をされていたのですが、控除の仕方や深夜割増の計算にばらつきが出ていたそうです。「これ、どこか間違っていないだろうか」と不安になったことが、社労士に相談してみようと思ったきっかけでした。
何より、店舗運営に集中したい。給与計算という毎月の負担を外部に任せられないか、というお気持ちでご連絡をいただきました。
状況の整理
まずは現状を丁寧にうかがうところから始めました。従業員ごとの時給、勤務時間帯、深夜勤務の有無を一人ずつ確認していきます。
確認を進めると、遅刻・早退・欠勤があったときの控除方法が、その都度の判断になっていることが見えてきました。同じような欠勤でも、月や担当者によって扱いが少しずつ違っていたのです。
こうした「その都度判断」は、飲食店のようにアルバイトの入れ替わりや勤務パターンが多い現場では、とても起こりやすいことです。決してめずらしいケースではありません。
深夜割増や最低賃金についても、法令上の基準にきちんと沿っているかを一つずつ照らし合わせ、どこを整えるべきかを整理していきました。
当事務所の対応

最初に取りかかったのは、給与計算ルールの統一です。時給が人によって違うこと自体は当然ですが、「計算の基準」まで人によって違ってしまうと、ミスや不公平が生まれやすくなります。
そこで、従業員ごとの時給・勤務時間・深夜勤務・遅刻・早退・欠勤の取扱いを一覧に整理し、誰が計算しても同じ結果になる状態を目指しました。
特に力を入れたのが、遅刻や欠勤があった場合の控除方法です。ここがあいまいだと毎月の計算が判断の連続になり、負担も不安も大きくなります。控除のルールを明確に決めることで、「その都度悩む」状態をなくしました。
次に、勤怠データから毎月同じ基準で計算できる体制を整えました。店長さんが集計した勤怠を、決まったルールにあてはめれば給与が算出できる。この流れを作ることが、負担を減らす一番のポイントだと考えたからです。
あわせて、深夜割増や最低賃金の確認も運用に組み込みました。飲食店では深夜帯の勤務が多く、割増計算は避けて通れません。また最低賃金は改定されることもあるため、給与計算のたびに法令上の問題がないかをチェックできる仕組みにしておくことが大切です。
私たちは飲食店の現場を数多く見てきましたので、「アルバイト中心で勤務パターンがバラバラ」という前提を踏まえた上で運用を組み立てました。理屈の上で正しいだけでなく、実際の店舗で無理なく回せる形にすることを重視しています。
最終的には、給与計算そのものを当事務所でお引き受けする形にしました。行政書士と社労士の両方の窓口が一本化されているため、開業後の労務まわりのご相談も含めて、まとめてお任せいただける体制です。これにより、経営者の方は計算作業から解放され、店舗運営に時間を使えるようになりました。
結果
給与計算のルールが統一されたことで、遅刻や欠勤があってもその都度悩む必要がなくなりました。毎月同じ基準で処理できるようになっています。
計算作業を外部にお任せいただいたことで、経営者の方の負担が大きく軽減されました。ミスへの不安も減り、店舗運営に使える時間が増えたと喜んでいただいています。
深夜割増や最低賃金のチェックが運用に組み込まれたことで、法令面の安心感も持っていただけるようになりました。
担当者からのひとこと
飲食店の給与計算は、時給も勤務時間もバラバラで、本当に手間がかかります。「なんとなく不安」という感覚は、多くの経営者の方が抱えているものです。
大事なのは、計算のルールを決めて、同じ基準で回せる状態を作ること。そこさえ整えば、日々の負担はぐっと軽くなります。給与計算に時間を取られていると感じたら、一度気軽にご相談ください。
