※本記事は、社会保険労務士が実際に行う支援内容をもとに構成した【モデルケース事例】です。
類似の課題を抱える方にとっての参考となるよう、実務に即した構成としていますが、地域名・状況設定は一部仮定を含むことを、あらかじめご理解ください。
想定される背景
この企業では契約社員が営業事務やサポート業務を担っていましたが、登用基準がなく、将来不安を理由に離職が相次いでいました。また、賃金規程が未整備で、非正規から正規へ転換しても昇給や待遇改善が曖昧でした。
経営者は採用コスト増を懸念し、社労士に相談。キャリアアップ助成金の正社員化コースを活用して制度整備を進めることにしました。
社労士のポイント解説
- 就業規則・賃金規程改定
- 「正社員登用制度」を条文化
- 登用要件(勤続2年以上・評価基準達成)を明示
- 賃金規程を改定し、正社員転換時に5%以上の昇給を確実化
- 転換ルートの整備
- 有期→正社員:助成金57万円(生産性要件満たせば72万円)
- 有期→無期:助成金28.5万円(生産性要件満たせば36万円)
- 無期→正社員:助成金28.5万円(生産性要件満たせば36万円)
- 教育訓練・研修制度
- 社内研修を就業規則に明文化
- 研修計画を作成し、人材開発支援助成金との併用も可能に
- 社会保険加入と労使協定整備
- 正社員転換者は全員社会保険加入
- 労使協定を締結し、登用プロセスを透明化
- 申請実務の徹底
- 登用から2か月以内に申請書提出(電子申請で迅速化)
- 登用前6か月・登用後6か月の賃金比較を準備
解決イメージ
この企業では契約社員18名のうち5名を正社員に登用し、キャリアアップ助成金を申請。約285万円を受給しました。登用者は5%以上の昇給を実現し、待遇改善が可視化されました。
結果として、離職率が低下し、非正規社員のモチベーションも向上しました。研修制度を整備したことで即戦力化も進み、顧客サービスの質が改善。経営者は「制度整備と助成金活用で人材戦略に余裕が生まれた」と評価しました。
大阪市北区という非正規雇用の多いビジネス街において、キャリアアップ助成金を最新法令に基づき活用することが、人材確保と企業成長に直結することを示すモデルケース事例です。
