※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
ご相談をいただいたのは、大阪府河南町で10年以上整骨院を経営されている50代の男性でした。主に地域住民を対象に、肩こり・腰痛・交通事故後の施術などを行っており、口コミによって安定した来院が続いていましたが、近年は患者層の高齢化とともに新規患者の数が減少傾向にありました。
特に課題となっていたのは、内装の老朽化と広報不足でした。院内の床やクロスの剥がれが目立ち、見た目の印象が悪くなってきていたほか、地域に開業当初から継続的に案内チラシを配布したことがなく、新しい世代への認知が乏しいという問題を抱えておられました。
商工会から小規模事業者持続化補助金の案内を受け、「この制度を活用すれば内装も広報も両方できるのではないか」と考えられたそうで、申請書作成をサポートできる専門家として当事務所にご相談いただきました。
担当行政書士のコメント
今回のケースでは、事業の継続性を担保しつつ、「どう販路を広げていくか」が計画書の核心となるテーマでした。
まず、来院者の年齢構成や施術内容、平均来院頻度などを数値化し、現状の課題と目標とのギャップを明確にしたうえで、改善策として内装工事とチラシ配布を設定しました。
内装改修については、施術スペースのクロス貼替え、待合室の床張替え、照明のLED化を行い、清潔感と快適性の向上を図ることとしました。患者の不安を取り除くだけでなく、家族連れや若い世代も入りやすい雰囲気をつくるための取り組みとして計画書に記載しました。
チラシ制作に関しては、整骨院の特徴や施術メニュー、院長の経歴、アクセス情報などを盛り込んだ内容とし、地域の住宅街を中心にポスティングする構成で販路拡大を狙いました。新生活を始める若年層や育児中の世帯をターゲットとし、肩こり・腰痛・猫背矯正などニーズのあるキーワードを強調するようデザイン業者に依頼する計画としました。
これらの取組みが「経営力の向上」および「販路開拓等」に直結することを論理的に説明し、かつ見積書などを整備したことで、商工会の事前確認もスムーズに完了しました。
提出後の追加資料請求などもなく、交付申請から約2か月で採択され、50万円の補助金を活用して内装改修とチラシ制作を問題なく実施することができました。
お客様の声
これまで一度もチラシを出したことがなく、ずっと口コミだけでやってきました。
正直それでもやっていけていたのですが、患者さんの年齢が上がってきて、このままでは少しずつ減っていくだけだなと感じていました。
でも、新しいことを始めるには費用もかかるし、自分だけではどうしていいのか分からず、ずっと迷っていました。
そんなときに補助金のことを知り、「自分のような個人院でも使えるのか」と半信半疑でしたが、相談してみてよかったです。
内装工事の内容も、業者さんの見積もり取得も、チラシの構成も、すべて一緒に進めてもらえたので、不安なく最後までやり切れました。
工事が終わってからは、「前よりきれいになったね」と患者さんにも言われ、チラシを見て来てくださる方も少しずつ増えてきています。
自分ひとりでは絶対にできなかったので、本当に感謝しています。これからも地域に必要とされる院を目指して頑張ります。