※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
ご依頼者様は阪南市出身で、地元産の柑橘類や果実を使ったジャムづくりを趣味で始め、その味わいが地域で好評を博していました。地元のマルシェやイベントへの出店を続けるうちに「店舗としての展開」を模索されるようになりました。市内中心部の空き物件でジャム専門店併設工房として開業を検討されたものの設備費用、内装工事、広告宣伝、パッケージ制作、撮影、運転資金などを含めると準備資金は約400万円を超え、自己資金では不足する状況でした。
補助金制度については知識があったものの、どの費用が対象となるか、どのように事業計画書を構成すれば審査員に納得されるのか、成果をどう数値で示すのかなどの疑問が多かったため、専門家による構成支援や数値根拠の精査、資料体裁の調整が不可欠と判断し、当事務所にご相談いただきました。
担当行政書士のコメント
阪南市は沿岸部にあり柑橘類などの農産特産品が多く、地産地消への関心がある地域です。ご依頼者様のジャムづくりへのこだわりと手づくり感は地域ブランドとして支持されやすく、申請書類でも「阪南の果実を瓶詰めにした幸せ」をテーマにコンセプトを明確に記述しました。
申請計画には、厨房設備(加熱器具・瓶詰め装置)、製造什器、内装工事費、看板制作、パッケージデザイン・商品撮影、チラシや小冊子制作、SNS広告、地元イベント出店費用、運転資金(3ヶ月分)などを補助対象経費として整理。計画書上では、なぜ必要なのか、どのような成果につながるかが一つずつ説明される構成としました。
事業計画書では提供商品(定番ジャムセット、季節限定品)、価格帯、想定販売数、EC販売導入計画、卸販売予定、来店・通信販路別の売上予測、収支シミュレーション、競合比較、販促戦略、目標KPI(例:月100瓶販売、EC月5件、SNS反応月30件など)を明示。数値の根拠には過去の出店実績や市場調査を活用し、審査員にも納得性のある内容としました。
申請段階ではスケジュールも綿密に設計し、申請後は迅速に内装と撮影を実施し、チラシ・SNS広告・イベント出店を並行展開。EC準備も進めながら半年以内に販路拡大を完了させる流れを明示し、申請の説得力を高めました。
その結果、補助上限額の50万円が満額採択され、計画通りの実施が可能となりました。採択後は実績報告の作成支援も実施し、領収書・写真素材・成果指標を整理、期限内の報告と補助金振込の完了まで一貫サポートしました。
お客様の声
地元の果実を活かしたジャムづくりには自信がありましたが、補助金申請や販路開拓まで含めていざ実現するとなると、準備する内容の量や数字、構成の整理に悩んでしまう状態でした。先生には初回相談から最後まで丁寧に寄り添っていただき、「どの点が評価されるのか」「数値はどのように説明すれば納得されるか」を具体的に教えていただきました。特に撮影時には商品の魅力を引き出す角度や背景、チラシのコピー案、イベント告知タイミングの調整まで現場に即したサポートをいただけたことが大きかったです。
オープン後には「ジャムが本当に美味しい」「特産品の味が生きている」「贈答用にもぴったり」などの声を多くいただき、SNSでも「かわいい瓶」「季節感が伝わる」といった反応が増えています。ECでも注文が入り始め、不安だった売上も安定してきました。先生の存在がなければ、こんなに現実的な運営までつなげられなかったと思います。本当にありがとうございました。