※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
ご依頼者様は大阪府南部の高卒後、カフェでバリスタとして勤務し、特にラテアートと手作りクレープの試作に日々取り組まれ、独立の夢を抱いていました。岸和田市の駅近くにある商店街の空き店舗を活用し、自身の技術を活かす店舗を開業したいと考えていましたが、店舗内装、エスプレッソマシン、クレープグリドル、什器、広告宣伝、運転資金などを含めた初期費用が約380万円にのぼり、自己資金だけでは不足する状況でした。
そこで創業融資の利用を真剣に検討されつつも、事業計画書の作成や金融機関との面談準備に不安を感じ、信頼できる専門家によるサポートを求めて当事務所にご相談いただきました。
担当行政書士のコメント
岸和田市は地元密着型の飲食業にとって安定したニーズを見込める地域で、特に若年層やママ友層へ向けたカフェ業態は親和性が高いと判断しました。ご依頼者様のラテアートという専門性や透明性のある調理姿勢、手作りのスイーツ提供は個人店ならではの差別化ポイントだったため、創業計画書の冒頭においてこれらのコンセプトを明確に打ち出しました。
資金計画では、店舗改装費用、エスプレッソマシン、クレープ機器、什器・備品、インテリア費、開業準備・広告費、運転資金などを整理し、工務店や機器販売店とのやり取りにも同行して見積書を取得し、信頼性のある計画資料を準備しました。これにより融資審査において「金額算出の根拠が明確」との評価につながりました。
事業計画書には、提供メニューと単価、ターゲット層のプロファイル、近隣の競合分析などを詳細に記載。たとえば1杯500円のラテと400円のスイーツクレープを想定し、1日平均30組、月間売上目標は約50万円と仮定し、その上で費用構造（固定費および変動費）を整理。これに基づいて1年後の黒字転換、返済余力を示す収支シミュレーションを作成しました。
面談対策としては、「開業後3か月で顧客が集まらなかった場合の対応策」「仕入れ価格の高騰への備え」「クレープ以外の商品展開の構想」など、融資担当者からの想定質問に対する回答を文書化しつつ、模擬面談も実施しました。これによりご依頼者様は本番でも落ち着いて説明でき、高い信頼感を与える面談対応が可能となりました。
その結果、申請から約3週間で創業融資は満額実行され、開業資金のほとんどを確保できました。物件契約から内装工事、設備導入、プレオープン準備、宣伝告知までを一貫して進めることができ、開業当日には地元住民や観光客を対象としたイベント出店と連動しながら地域に開店を知ってもらう施策を実施しました。
お客様の声
若い年齢ながら自分の店を持ちたいという想いは強かったものの、お金や計画のことになるとどこにどう手をつけて良いかわからず、困惑していました。行政書士の先生には最初から親身に寄り添っていただき、書類の構成や数字の整理、一つひとつの準備を丁寧に指導してくださったので、自信をもって進むことができました。
実際の面談では、想定質問に対する回答を何度も練習したおかげで、落ち着いて説明できたことが自分でも驚きでした。融資が承認されたときは本当に嬉しくて、夢への第一歩を踏み出せた実感がありました。
開業後には、来てくださったお客様から「ラテアートが可愛くて癒される」「このクレープ、ほかとは違うね」という声を多くいただき、インスタ投稿も増えてきました。今では近隣での口コミも広がり、「ここは自分の秘密基地みたい」と言ってくださるお客様もいて、自分の道を歩んで良かったと心から感じています。
これから岸和田市で自分らしい飲食店を育てていきたいと思っています。支えてくださった先生には本当に感謝しています。
