※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
今回ご相談いただいたのは、大東市内のある商店街で30年以上続く老舗の飲食店を営む男性事業主の方でした。近年のコロナ禍の影響で客足が減少し、加えて店舗の老朽化も進んでいたため、「このままでは経営が立ち行かなくなる」という強い危機感をお持ちでした。
もともとは商店街の他の事業者仲間から当事務所をご紹介いただき、電話で初回のご相談をいただきました。お話を伺う中で、「厨房機器の一部入れ替え」「壁紙や照明の変更」「外装の美装工事」など、見積もり段階で約200万円ほどの改装計画を予定されていることが分かりました。
自己資金には限界があるため、助成制度を活用したいというご意向をお持ちでしたが、補助金の申請経験はなく、手続きに対する不安も大きかったため、当事務所での全面的なサポートを希望されました。特に、補助金対象になる経費の選定や事業計画書の作成がハードルとのことでした。
ヒアリングを進めた結果、「小規模事業者持続化補助金」が該当しそうだと判断し、事業内容の整理と見積もりの調整、さらに事業再構築の方向性を固めたうえで、採択につながる申請書類の準備に着手する運びとなりました。
担当行政書士のコメント
大東市内では比較的歴史のある商店街での事業者支援事例でしたが、やはり長年営業されている店舗の場合、設備の老朽化が深刻なケースも多く、かつての常連顧客の減少も課題となっていました。
この事例では、設備改修に加えて「商店街内での新たな集客戦略」も重要なテーマでした。実際、当初の相談内容では「改修費用の補助」が主目的でしたが、申請書を構築する中で、チラシ配布・Web集客・新メニュー開発など、売上向上策を伴う総合的な事業計画に仕上げることができました。
小規模事業者持続化補助金の審査では、「販路開拓」や「経営計画の妥当性」「実現可能性」が重視されるため、単なるリフォームではなく、具体的な事業成果につながる施策の組み立てが採択のカギになります。
本件では、設備投資の妥当性に加えて、「地域コミュニティとのつながりを活かした集客イベント」「口コミの再活性化による売上アップ」などの戦略を盛り込み、商店街の活性化にも寄与するモデルとして評価された点が、非常に大きかったと考えています。
採択後は、補助対象経費の支出や支払い方法、実績報告のサポートまで一貫して対応させていただきました。無事に補助金の交付も完了し、店舗は見違えるようにリニューアルされ、従来の常連客に加え、若い世代の来店も増加しているとのことです。
補助金を通じて資金的な負担を軽減するだけでなく、地域密着型の再起動の一歩となったことを、私自身も非常に嬉しく思います。今後も小規模事業者の支援を通じて、地域の事業再生に寄与してまいります。
お客様の声
商店街の仲間からの紹介で行政書士さんに相談したのが始まりでした。最初は「補助金なんて難しそうだし、自分には無理かも」と思っていたのですが、話を聞いてもらううちに「挑戦してみたい」と気持ちが変わりました。
特に良かったのは、こちらの現状をしっかりと理解した上で、できるだけ無理のない計画を一緒に考えてくれたことです。厨房の入れ替えや壁の塗り替えだけでなく、今後の売上アップのためにどんなことができるかを一緒に掘り下げてくれました。
申請書も一から全部やってくれて、「ここまでやってくれるんや」と驚いたほどです。採択されたときは本当に嬉しかったですし、リニューアルオープンの日にはたくさんのお客さんが来てくれて、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
いま思えば、あの時一歩踏み出して相談して良かったと思います。これから新しいメニューやサービスにも挑戦していきたいと思っています。支えてくれて本当にありがとうございました。