※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
依頼者様は韓国出身で、母国で飲食業の経験を積み、日本に移住後は大阪市内の韓国料理店で調理補助として勤務していました。いつか自分の味を広めたいという夢を持ち、堺市で開業するため物件を探していたところ、駅近くの小型店舗を発見。テイクアウト専門という形でコストを抑えながら本格的な韓国料理を提供する方針を固めました。
ところが、設備投資や初期材料費に加え、開業当初の広報費やチラシ印刷、パッケージデザイン等の費用も必要となり、自己資金だけでは不足が見込まれました。開業に伴う補助制度を調べる中で、小規模事業者持続化補助金の存在を知り、「専門家の支援を受けたほうがよい」と判断し、当事務所にご相談いただきました。
担当行政書士のコメント
依頼者様は飲食の経験もあり、料理の技術や味に関しては高いレベルを持っておられましたが、補助金の書類作成や販促計画の立案には不慣れなご様子でした。そのため、最初に丁寧なヒアリングを行い、どのようなメニューを提供するのか、ターゲット層は誰か、どのような手段でお客様に知ってもらうかなど、ひとつひとつ一緒に考えていきました。
補助対象経費として申請したのは、①テイクアウト用のパッケージ資材・ロゴ入り容器、②開業チラシ・店舗紹介用のリーフレット、③インスタグラム広告運用費、④簡易なホームページ制作費です。さらに、商圏分析として、近隣の居住者・通勤者の人口データをもとに需要の裏付けを資料化しました。
また、依頼者様は日本語が流暢であり、面談や問い合わせ対応には問題がなく、日本の飲食店衛生管理基準にも十分対応できる体制を整えていたため、「地域で定着する飲食事業」として審査でも高評価が得られると見込まれました。
実際の申請においても、事業目的・課題・補助の必要性・期待される効果を明確に記載したことで、初回の応募で無事採択され、補助金の交付決定に至りました。
お客様の声
日本で長く暮らしてきましたが、「自分のお店を持つ」というのは本当に大きなチャレンジでした。調理は得意でも、申請書を書くことや、チラシの計画、どれくらいの予算が必要かなど、初めてのことばかりでとても不安でした。
そんなときに行政書士の先生に相談したことで、「夢を現実にできる道」が見えました。補助金という制度も、最初はとても難しそうでしたが、私の話を聞いて、わかりやすく資料を作ってくださり、一緒にひとつひとつ進めることができました。
チラシを地域に配布した直後から、毎日のように新しいお客様が来てくれて、「おいしい！」と言ってくれるのが本当に嬉しくて、励みになっています。特に、お昼ごはんを持ち帰りたい会社員の方や、夕食にあと一品ほしいという主婦の方に喜ばれています。
私のように、外国から来て、自分でお店を開きたいと思っている方は多いと思います。でも、一人でやろうとせずに、プロのサポートを受けることで、安心して進められると思います。本当に感謝しています。
