※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
ご依頼者様は洋菓子の専門学校を卒業後、有名チェーンのパティスリーで5年以上勤務し、製造・接客・原価管理・販促企画まで一通りの業務を経験されていました。もともとSNSで自身の手作りスイーツを投稿しており、数万人のフォロワーを持つインフルエンサーとしても活動していたことから、「自分のブランドでカフェをやりたい」という思いが強くなり、独立開業を決意されました。
物件は堺市堺区の駅近エリアにある小さなテナントを見つけ、自分好みに内装をDIYで整える予定でしたが、厨房機器やスチームオーブンの導入、家具・什器類の購入、当初の材料費の確保に必要な資金が合計で約350万円にのぼり、自己資金の200万円では足りない状況でした。
創業融資を受けたいと考えつつも、事業計画書の書き方や面談対策に不安があったため、行政書士への相談に至りました。
担当行政書士のコメント
この事例では、ご依頼者様の実務経験、SNSの影響力、提供商品の独自性が非常に強みとなりました。事業計画書では以下のような構成で融資審査に臨みました。
まず、ターゲットを20〜30代の女性層とし、駅近という立地とSNS集客の相性の良さを数値ベースで示しました。具体的には、週5営業・日平均来店数30名・客単価1000円をベースとした月次売上見込を算出し、季節ごとのキャンペーンなどで売上の波を均す工夫も加えました。
厨房設備や什器購入に係る資金使途は明確にリスト化し、開業後すぐにキャッシュフローが回る計画を作成。また、SNSからの予約導線、LINE公式アカウントによるリピーター施策なども資料に反映し、「即時集客が可能なビジネスモデル」としてアピールしました。
ご本人の熱意も非常に高く、面談練習でも的確に回答できていたため、公庫との面談もスムーズに進み、希望額300万円のうち、280万円の創業融資が決定しました。
お客様の声
開業を決意したものの、実際に何から始めればよいか本当に分かりませんでした。物件を決めて、メニューを考えて、内装のアイデアもある。けれど一番大きな壁は「お金」のことでした。自己資金だけでは厳しいとわかり、創業融資を検討したのですが、申請書や面談と聞くと急にハードルが高くなって…。
そんな中、行政書士の先生に出会って、「やりたいことを全部話してください」と言われたとき、とても救われた気持ちでした。計画書は難しく感じていたのですが、私が話した内容をもとに、しっかりとした形にしてもらい、「これなら伝わる」と思えるものに仕上げてもらえました。
実際の面談でも、事前に練習してもらっていたおかげで落ち着いて臨めて、無事に希望に近い金額の融資が通りました。お店をオープンしてからは、SNS経由の予約も多く、地域の方にも少しずつ認知していただけて、日々充実しています。
今、私のように「夢はあるけどお金の不安がある」という方がいたら、専門家に頼ることで、一歩踏み出せる力を得られると思います。融資だけじゃなく、精神的な支えにもなってもらえて、本当に感謝しています。