※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
依頼者様は、韓国で飲食業に従事したのち、日本へ移住。大阪市内の韓国料理店で数年勤務しながら、いつか自分の店を開業したいという夢を温めてこられました。長く親しまれる店舗を目指し、韓国で大人気のヤンニョムチキンやガーリック醤油チキンなどのメニューに特化した「韓国チキン専門店」を立ち上げる構想を固め、大阪市城東区の商店街近くの物件を契約しました。
厨房機器や什器類は中古品を中心に調達し、保健所の許可も無事に取得できたものの、「どうすれば開業初期から安定的にお客様を呼び込めるのか」という集客面への不安が大きな悩みでした。特に、近隣に居酒屋やカフェなどの競合も多く、明確な差別化戦略と認知獲得が急務でした。
知人を通じて小規模事業者持続化補助金の存在を知り、「SNS広告や店頭装飾、イベントなどに活用できるならぜひチャレンジしたい」と考え、補助金申請の支援先を探していたところ、当方にご相談いただきました。
担当行政書士のコメント
お話をうかがった第一印象は、「商品の魅力が明確」であるという点でした。韓国フライドチキンはSNS映えもよく、若年層の支持を得やすいジャンルです。ただし、認知度が十分でない立地や、開業初期の資金制限を考えると、効率的で戦略的な販促が求められると判断しました。
まずは補助金で活用可能な経費を精査。デザイン会社への依頼による店頭看板の設置、Instagram用のプロカメラマンによる料理写真撮影、フォロワー獲得を狙ったSNS広告運用、地域住民向けの試食会イベント費用などを計画に盛り込みました。
事業計画書では、補助金による施策がどのように集客に貢献し、売上増加へ繋がるかをロジカルに説明する必要があります。そのため、まずは開業前後の売上見込みの比較表を作成し、客単価・日来客数・チラシ配布部数・SNS経由のアクセス数などの数値を設定。販促後の数値変化による売上増加の根拠を明示しました。
特に地域とのつながりを大切にしたいという依頼者様の意向も踏まえ、地元向けの試食会イベントを提案。商店街の空きスペースを借りて開催することで、地域住民への認知拡大と、口コミによる来店促進を同時に狙うことができました。
商工会との事前確認でも、地域性・新規性・販路開拓の明確さが評価され、無事に補助金の採択を得ることができました。その後、迅速に補助対象経費を投入し、販促施策を実施。Instagramのフォロワー数は1か月で1000人を突破し、チラシを見たというお客様の来店も確認できるようになりました。
開業から3か月が経過した現在では、平日ランチタイムにも行列ができるほどの人気ぶりで、今後はUber Eatsや夜営業の検討も進んでいます。
お客様の声
自分の店を持つのが夢だったので、実際に開業できたときは本当に嬉しかったです。でも、「これからどうやってお客様に来てもらえばいいんだろう」と不安でいっぱいでした。特に、チラシやSNSをどうやって使えばいいのかも分からず、誰に相談すればいいか悩んでいました。
そんな中で、補助金の制度があることを知って、このチャンスを逃したくないと思いました。でも、申請書類はすごく難しそうで、専門的なことも多かったので、一人ではとても無理だと思い、今回お願いすることにしました。
相談してみると、最初からとても丁寧にヒアリングしてくれて、私のやりたいこと、店の強み、商品の魅力などを一緒に整理してくれました。補助金の計画書も、数字や言葉がすごく分かりやすく書かれていて、安心して提出することができました。
開業してからは、インスタを見て来てくれたお客様や、「チラシを見て気になっていた」という声もあり、少しずつ常連さんも増えてきています。試食会では、「こんなお店ができてうれしい」と言ってもらえて、本当にやってよかったなと思いました。
あのときにしっかり準備ができたから、今こうして楽しくお店を続けられています。相談して本当に良かったです。