※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
依頼者様は、ベトナム出身の20代女性で、母国ではカフェ店員として数年間勤務した後、日本に留学。卒業後は大阪市内のカフェで勤務し、将来的には自分のカフェを持ちたいという夢を抱き続けていました。
そんな中、ベトナムの伝統的なスイーツやドリンクを日本でも紹介したいという思いが強まり、大阪市旭区にある空き店舗を借りて、テイクアウト中心の小型カフェを開業することを決意しました。開業にあたっては、保健所への申請や厨房設備の設置、メニュー開発、営業許可の取得など、最低限の準備は整っていたものの、「どうやってお客様にお店を知ってもらうか」が最大の課題となっていました。
看板やチラシを自作しようとしたものの、予算に限りがある中でどこまで効果的な販促ができるのかに限界を感じ、知人から「小規模事業者持続化補助金という制度がある」と聞き、当事務所にご相談いただきました。
担当行政書士のコメント
ヒアリングの中で感じたのは、依頼者様のカフェに対する強い情熱と、「本場の味を日本でも楽しんでもらいたい」という明確なビジョンでした。ベトナムスイーツはまだ日本では珍しく、旭区の中でも独自性がある業態であることから、補助金の趣旨に合致する販路開拓事業としての可能性は高いと判断しました。
まずは補助対象となりうる経費を洗い出し、デザイナーに依頼して作成する店頭看板、プロによるInstagram運用支援、写真撮影費用、チラシのデザイン・印刷・配布、さらに英語・ベトナム語併記のメニュー作成などを提案しました。
事業計画書では、開業からの来店数の推移や、近隣住民の属性、学校・オフィスからの導線などを整理し、チラシ配布エリアやSNS広告のターゲティング方法を明記しました。加えて、平均客単価と客数から算出した売上見込み、広告投下による集客効果の試算、競合店との差別化要因を整理し、「補助金を活用することで、より現実的な売上増加が期待できる」ことを客観的に説明しました。
商工会の事前確認でも、若年層をターゲットとしたSNS施策と、地域文化を活かした多言語メニューの展開が高く評価されました。事業の持続性と収益性についても具体的に示したことが採択に繋がったと感じています。
無事に採択が決定し、補助金50万円の交付を受けて、広告と店舗外装に必要な投資がスムーズに実施されました。開業1か月後にはInstagram経由での来店が全体の4割を超え、またチラシを見た近隣住民の来店も続き、口コミでの広がりも確認されています。
今後はベトナムフェアへの出店やベトナム語教室とのコラボ企画も予定しており、地域に根ざしたベトナム文化の発信拠点としての機能も強化されていく見込みです。
お客様の声
私は日本で働く中でずっと「いつか自分のお店を持ちたい」と思っていました。でも、実際に開業すると、ただ料理をつくるだけじゃなくて、どうやってお客様に来てもらうか、どうやってお店を知ってもらうかがとても難しいと感じました。
補助金のことは知っていたけど、自分で書類を作るのはとても不安で、ちゃんと通るのかも分からなくて困っていました。そんなときにWing堂ヶ芝行政書士事務所さんに相談したら、すぐに「一緒にやってみましょう」と言ってくれて、とても安心できました。
私の考えていたお店の雰囲気やベトナム文化のことも、すごく丁寧に聞いてくれて、チラシの内容やSNSの活用方法も一緒に考えてくれました。事業計画書も、私の言葉で伝えたいことをちゃんと整理して、分かりやすく書いてもらえたので、商工会の人にも「よくできていますね」と言ってもらえました。
今ではInstagramを見て来てくれる人が増えて、お店の前を通る人が看板を見て入ってくれることも多くなりました。「こんなベトナムスイーツ初めて食べた!」と言ってもらえるのが嬉しくて、毎日が楽しいです。補助金を使ってしっかり準備できたからこそ、今こうして頑張れていると思います。本当に感謝しています。