※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
今回ご相談いただいたのは、30代後半の男性で、韓国出身ながら長年大阪市内の飲食店で勤務してきた方でした。大阪市生野区は在日韓国人コミュニティの文化が根付く地域であり、かねてより「本場の雰囲気を味わえるような韓国屋台風の飲食店を、自分のスタイルで立ち上げたい」という想いを持っていたそうです。
物件は、生野区内の商店街近くの古いスナック跡地。内装をそのまま活かすのではなく、韓国の屋台風スタイルにアレンジし、赤ちょうちんや鉄板カウンター、韓国語のメニュー表を掲げることで「韓国の路地裏にいるような空間」を目指すことにしました。
開業にあたっては、内装工事、厨房機器の購入、店頭看板、Instagram広告、チラシのデザイン・印刷など、多方面に費用がかかる見込みで、予算が厳しくなっていたタイミングで、小規模事業者持続化補助金の活用を検討されました。
「補助金の申請は難しそう」という不安があり、また何が対象になるのかよく分からないとのことで、当事務所にサポートを依頼されました。
担当行政書士のコメント
まず行ったのは、申請可能な経費の洗い出しとスケジュール管理でした。小規模事業者持続化補助金は、申請前に契約・発注・支払い・納品をしてはいけないルールがあるため、事業開始時期を調整しつつ、計画的に補助対象となる費用を確保していく必要がありました。
対象とした経費は、店頭のLED看板、屋台風内装に必要な什器、Instagram・Facebook広告運用費、チラシの印刷・配布、メニュー表の多言語化(日本語+韓国語)デザインなど。これらすべてが「販路開拓」「売上向上」を目的とするものであることを、事業計画書に明確に記載しました。
また、生野区という地域特性に合わせた戦略も重視しました。近隣には在日韓国人や韓国文化に興味を持つ日本人が多く、差別化の要素として「韓国語での接客対応可能」「現地屋台の味に忠実」「昼飲み・テイクアウト対応」などを打ち出しました。
申請書類の作成では、補助対象経費と直接関係する売上増加の見込みを数字で示すようにし、「Instagram広告を月2万円投下した場合のフォロワー増加率と来店者数への影響」「店舗前の交通量から看板訴求による通行客の入店率」など、具体的な数値根拠を盛り込んで説得力を高めました。
商工会議所での事前確認も同行し、特に「日本語以外での運営であること」への懸念を払拭するため、店舗運営は日本語対応スタッフとともに行い、メニューも日本語併記である点を強調しました。
最終的に採択が決まり、補助上限額の50万円が支給され、計画どおりの開業準備が実現。オープン直後からSNSでの反応が大きく、週末には予約が入るほどの人気店舗となりました。今後はキッチンカーによる出張販売やデリバリーも検討されており、さらなる展開が期待されています。
お客様の声
お店を始めたいと思ってから、いろんな準備をしてきましたが、一番悩んだのは「お金が足りるのか?」ということでした。やりたいことはたくさんあるけど、全部自費でやるとすぐに資金が尽きてしまいそうで不安でした。
そんなときに、補助金のことを知って、「もしかして使えるかも」と思ったけど、自分で申請するのは無理だと思って諦めかけていました。知り合いの紹介でWing堂ヶ芝行政書士事務所さんを知って、すぐに相談したところ、すごく丁寧に話を聞いてくれて、安心してお願いできると思いました。
何が補助金の対象になるか、どうやって書類を作ればいいか、商工会の面談はどうしたらいいか、全部分かりやすく教えてくれて、本当に助かりました。広告や看板の費用も補助金でカバーできたので、最初からしっかりとした店づくりができました。
オープンしてからはSNSを見たお客さんがどんどん来てくれて、「まるでソウルの屋台みたい」と言ってくれる人もいて、とても嬉しいです。もし補助金がなかったら、ここまでの形にはできなかったと思います。Wing堂ヶ芝行政書士事務所さんにお願いして、本当に良かったです。