※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
今回ご相談いただいたのは、東淀川区内の生活道路沿いに空きテナントを見つけ、自分の店を開業したいと考えていたベトナム出身の男性です。長年、大阪市内の飲食店で調理スタッフとして勤務し、日本語も堪能。家族とともに定住者ビザで暮らし、地域の人々とも信頼関係を築いてこられました。
夢は、地元・ハノイの味を再現した本格的なベトナム料理店を日本で開くこと。近年、日本でもフォーやバインミー、ブンチャーといった料理への関心が高まりつつあり、「本場の味を気軽に楽しめる店を東淀川に作りたい」との思いを強く抱かれていました。
しかし、物件取得費や厨房設備、内装費、開業時の広告費などを含めると必要資金は合計で600万円を超え、自己資金だけではまったく足りない状況。そこで、日本政策金融公庫の創業融資を受けたいと考えるようになったものの、融資申請書類の準備や事業計画書の書き方、面談での説明方法に大きな不安を感じておられました。
知人の紹介で、外国人支援に詳しく飲食店開業にも強い行政書士がいると聞き、当事務所へご相談いただきました。
担当行政書士のコメント
初回の面談で感じたのは、ご本人の料理に対する情熱と、地域密着型の店舗づくりに対する真摯な姿勢でした。東淀川区は住宅が多く、日常使いできるエスニック料理店がまだ少ないエリアであることから、ベトナム料理専門店という業態には明確な差別化ポイントがありました。
まずは、創業計画書の作成から着手。日本政策金融公庫が重視するポイント(経験、計画性、資金の裏付け、返済可能性)を押さえながら、料理人としての実績や過去の勤務歴、これまでの収入履歴を「飲食業務経歴書」に整理し、安心感を与える構成にしました。
次に、収支計画を立てました。月間の売上見込は、平均客単価・客席数・1日あたりの回転率から算出。人件費、仕入れ、家賃、光熱費などの支出構成も具体的に記載しました。また、「食材は輸入品が多く価格変動があるため、メニュー調整で柔軟に対応できる体制を整える」など、業態特有のリスクに対する備えも記述。
ご本人の不安が大きかったのは、金融公庫との面談への対応でした。想定質問集を準備し、当事務所で繰り返し練習を重ねました。とくに、日本語の敬語やビジネス表現に不安があるということでしたので、「自分の言葉で伝えてよい」ことをお伝えし、伝わりやすく自信を持てるようアドバイスを重ねました。
結果的に、誠実な人柄と実務経験が評価され、満額に近い金額での融資実行が決定。資金は店舗改装・厨房設備・家具・販促費にすべて活用され、1か月後には無事オープンを迎えることができました。
開業後は近隣住民の来店に加えて、近くに勤務する会社員や学生の利用もあり、週末には予約が入るように。東淀川という地域の食文化に新たな風を吹き込む存在として、地元にも根付きつつあります。
お客様の声
自分のお店を持つことは昔からの夢でした。でも、開業にはたくさんのお金が必要で、しかも書類や計画をしっかり作らなければならないと知って、本当に不安でした。自分で全部調べて申請するのは難しいと感じて、友人に相談したところ、Wing堂ヶ芝行政書士事務所を紹介されました。
相談したとき、行政書士の方がとても親切で、私の話をゆっくり聞いてくれて安心しました。自分の考えていたお店のことを、わかりやすく計画書にまとめてもらって、日本語もサポートしてくれて、本当に助かりました。
公庫の面談ではとても緊張しましたが、事前に質問の練習をしてもらったおかげで、落ち着いて自分の気持ちを伝えることができました。結果として、希望していた金額の融資が通って、すぐに店舗の準備に入ることができました。
今は自分のお店でお客様の笑顔を見られる毎日がとても嬉しいです。「おいしい」「また来るね」と言われるたびに、夢が叶ったんだと実感します。もしこれから開業を考えている外国人の方がいたら、ぜひ専門家に相談することをおすすめしたいです。Wing堂ヶ芝行政書士事務所には心から感謝しています。