※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
大阪市大正区には沖縄出身者が多く居住しており、独特の文化と食に根ざした街並みが特徴です。今回ご相談いただいたのは、沖縄県出身で長年関西に住みながら、沖縄の食と文化を広めることを目標にしてきた男性でした。過去には複数の飲食店で調理経験を積み、将来的には自分の店を持ちたいという夢を温めておられました。
物件はすでに大正区内で良い立地を見つけており、契約直前の段階でした。メニュー構成や内装のイメージも明確で、料理のコンセプトも練られていましたが、問題は開業資金の不足でした。物件取得費、内装費、厨房機器、備品、開業時の広告費などを合わせると、自己資金だけではどうしても不足していたため、日本政策金融公庫の創業融資を活用する必要があるという認識をお持ちでした。
しかし、融資を受けるには創業計画書の作成や面談の準備など、初めて経験する作業が多く、自力で申請するには不安があったとのことです。地元で信頼できる行政書士を探していたところ、当事務所のホームページをご覧になり、「大正区で飲食業の開業支援に強い行政書士」という点に惹かれてご相談いただきました。
担当行政書士のコメント
ご本人の事業に対する熱意が非常に強く、沖縄料理というニッチでありながら需要が安定しているジャンルで勝負される計画は、金融機関から見ても説得力のあるものでした。特に、店舗の立地や客層、提供する料理のコンセプト、過去の調理経験が一貫しており、説得力のあるストーリーが作れると感じました。
まず取り組んだのは、創業計画書の構成と骨子作りです。どのような店舗をいつ開業し、どうやって集客し、どのような利益構造を見込むのか。その流れをわかりやすく、かつ現実的な形に落とし込むことが第一でした。売上予測や支出項目、客単価、月間来店数の想定など、すべてに根拠となる情報を添え、数値の裏付けも明確に記載しました。
次に、ご本人のこれまでの飲食経験を「飲食業務経歴書」として整理し、どの店舗でどのような業務を行っていたかを時系列で説明する資料を作成しました。あわせて、開業予定のメニュー構成や店舗レイアウト、厨房機器の導入計画なども資料化し、事業の完成イメージが伝わるよう工夫しました。
日本政策金融公庫の面談についても、想定質問と模擬回答を用意し、ご本人と一緒にロールプレイング形式で練習を行いました。特に、運転資金の見積もりや返済計画に関する質問に備え、数字に基づいた説明ができるよう何度も確認を行いました。
結果として、提出資料の内容と面談の対応が高く評価され、希望額満額での融資実行が決定。資金はすぐに開業準備に充てられ、厨房機器の発注や内装工事、オープン告知用の広告展開がスムーズに進められました。開業後は地元住民や沖縄出身者の来店も相次ぎ、開業初月から想定を超える売上を記録。現在も安定して営業を続けておられます。
お客様の声
自分の店を持つことは長年の夢でした。でも、いざ本気で準備を始めてみると、資金のこと、書類のこと、融資のこと…分からないことばかりで、どこから手をつければいいか分かりませんでした。ネットで調べるうちに「創業融資」という制度があることを知りましたが、申請書の書き方や準備する資料が多くて、自分一人ではとても無理だと感じていました。
そんなときに、Wing堂ヶ芝行政書士事務所さんのホームページを見つけて、「ここなら話を聞いてくれそう」と思って連絡をしました。実際に相談してみると、すごく丁寧に話を聞いてくれて、自分の想いややりたいことをちゃんと理解してくれて、本当に安心しました。
創業計画書も一緒に作ってくれて、自分では思いつかないような説明の仕方や数字の見せ方を提案してくれて、すごく心強かったです。融資の面談も練習してもらって、本番では自信を持って話すことができました。結果的に希望した金額の融資も通って、無事にお店をオープンすることができました。
今は、大正区で自分の料理を提供できることが本当に幸せです。たくさんのお客様が来てくださって、「沖縄の味が懐かしい」と言ってくれるたびに、やって良かったなと思います。支えてくれた行政書士さんには心から感謝しています。