※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
ご依頼者様は、大阪市西区で手作りスイーツとオーガニックコーヒーを提供する小さなカフェを個人経営されていました。開業から3年が経過し、地域の常連客に支えられて営業を続けていたものの、近年は周辺に競合店舗が増えたことや生活様式の変化により、新規来店客の数が思うように伸びず、売上に停滞感を抱えておられました。
「もっと多くの人にお店を知ってもらいたい」「テイクアウトも強化したい」という気持ちはあっても、広告や予約システムにかける余剰資金が乏しく、現状維持のまま打開策を見出せない状況が続いていたそうです。そんな中、同業者から小規模事業者持続化補助金の存在を教えてもらい、自身でも申請を検討するようになりました。
ただ、補助金の仕組みや申請に必要な事業計画書・見積書・根拠資料などの準備内容を調べていくうちに、「自分ひとりでは書類作成は難しい」と感じ、プロに相談することを決意。Google検索で「西区 補助金 行政書士」と調べた際、当事務所のホームページが上位表示されていたことから、すぐにご連絡をいただきました。初回面談では、事業内容やこれまでの経緯、今後の展望について丁寧にお話しいただき、「一緒にしっかり準備していきましょう」と正式にご依頼を受ける運びとなりました。
担当行政書士のコメント
この案件では、飲食店という業種の特性に合わせて、現状の経営課題と補助金を活用した改善施策との整合性を明確にすることに注力しました。ご相談者様が抱えていた課題は、SNS運用の不十分さによる認知度の低さ、テイクアウト対応の非効率さ、そして店舗外観の視認性の弱さでした。これらの課題を補助対象経費と絡めながら、販路拡大策としての妥当性を示す必要がありました。
まずヒアリングを通じて、どのような媒体や方法で集客しているか、現状どこに機会損失が生まれているかを一つずつ言語化し、課題と対策を文章ベースで整理しました。そして、SNSを活用した集客強化策として、Instagramの定期的な運用支援と、投稿画像・ハッシュタグ設計の専門サポート導入を提案しました。テイクアウトに関しては、予約専用のフォームをホームページに設置し、スムーズな事前注文・決済が可能となるよう設計。また、目立たない店舗外観の改善策として、オリジナルロゴ入りA型看板や、外壁ペイントによるブランド訴求も計画に盛り込みました。
これらすべてを、経営計画書と補助事業計画書という2つの主要書類にわかりやすく反映しました。あくまで文章形式で、審査員が読みやすく、論理的な流れで「なぜこの施策が必要なのか」「補助金によって何が改善されるのか」が伝わるよう注意しました。特に重要視したのは、計画の実行後にどのような効果測定が可能かを明記する点であり、たとえば「LINE登録数の増加」「テイクアウト予約数の推移」「月間来店客数の変化」などを記述しました。
さらに、見積書や参考資料などの添付資料の整備も支援し、補助金申請に必要な一式を揃えて、期限内に余裕を持って提出することができました。その結果、申請は無事採択され、上限金額での補助が実行されました。
補助金を活用して導入した各施策の効果は想定以上に高く、SNS経由の新規来店者が大幅に増加。LINEクーポン登録者が100人を超え、1回きりではない継続来店が生まれたことも大きな成果でした。現場の改善とともに経営者自身の意識も変わり、「次はテイクアウトメニューをもっと広げたい」と意欲的に動かれるようになったことが、支援する立場としても非常に嬉しいポイントでした。
お客様の声
小さなカフェを一人でやっていると、毎日の営業だけで手一杯で、新しいことに挑戦する余裕がなかなかありませんでした。でも、売上が伸び悩む中で、何かを変えないといけないと思っていた時に、補助金の存在を知り、「もしかしたら活用できるかも」と思ったのがきっかけでした。
自分なりに調べてみたものの、事業計画書や経営の数字をまとめるのがとても難しく感じて、これは一人では無理だと実感しました。そんな中、Wing堂ヶ芝行政書士事務所さんを見つけて相談したところ、とても親切に話を聞いてくださって、「一緒にやりましょう」と言ってくださったのが本当に心強かったです。
打ち合わせの中で、私の考えをどんどん形にしてくださって、計画書も丁寧に作っていただきました。自分のカフェがこれからどうなっていくか、明確にイメージできるようになったのも大きな収穫です。補助金も無事に採択され、看板も新しくなって、お客様の反応もとても良いです。
SNSを通じて来てくれるお客様や、LINEのクーポンを使って何度も通ってくださるお客様も増えてきて、「やってよかったな」と心から思っています。また新しい施策を考える時も、ぜひお願いしたいと思っています。