※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
ご依頼者様は大阪市西区にて、本場インドのスパイスを使用したスパイスカレー専門店を開業したいという強い希望をお持ちの方でした。これまで日本国内の複数のインド料理店で10年以上勤務し、調理責任者を務めるなど実績を積んでこられたものの、ご自身で店舗を持つのは今回が初めて。飲食店開業にかかる初期費用の確保が課題でした。
西区はオフィス街と住宅街が混在し、平日はビジネスマン、休日はファミリー層が多く訪れる立地で、スパイスカレーのようなランチ需要にも対応できる業態として非常に魅力的でした。一方で、物件取得費や厨房設備への投資、さらには看板やメニュー制作費などが重なり、自己資金だけでは到底足りない状況でした。
知人を通じて創業融資という制度の存在を知り、日本政策金融公庫からの融資を検討し始めましたが、言葉の壁や必要書類の複雑さから、自分ひとりで申請するのは困難と感じておられました。そんな中、「外国人の飲食店開業支援に強い行政書士」として当事務所を見つけていただき、ホームページからご連絡をいただきました。
初回相談時には、スパイスの仕入れルートや料理に対する熱意、経営に対する姿勢などを丁寧にお聞きし、「この方なら十分に融資対象として評価される」と確信。事業計画書や融資準備の全体像をご説明した上で、正式にサポートを開始しました。
担当行政書士のコメント
今回の創業融資サポートでは、特に以下の3点を重視しました。
1つ目は、「本人の強みを定量化・明文化すること」。過去の飲食店勤務経験を「何年・どの規模の店舗で・どのようなポジションだったか」まで細かく整理し、創業計画書に記載しました。また、日本語能力についても、簡単な日常会話が可能であることや、日本語の接客対応はアルバイトと協力して行う体制を明確に記しました。
2つ目は、立地とメニュー構成を中心にした現実的な事業計画の構築です。西区の人口構成や周辺飲食店の業態・価格帯を分析した上で、「日替わりランチ」や「テイクアウト対応」を強化することで、初月からの集客が見込めることを数字で裏付けました。
3つ目は、面談対策です。ご本人は日本語での説明に不安がありましたが、予想される質問と回答を事前に共有し、繰り返し練習を行いました。想定問答集を作成し、英語と日本語の対訳を準備することで、当日も落ち着いて回答できる状態に仕上げました。
創業計画書の添削・数字の根拠付け・面談シミュレーションといった多方面からのサポートを通じて、無事に希望額満額での融資が実行されました。厨房機器や内装工事に必要な資金を確保したことで、理想とするスパイスカレー店を無事開業へとつなげることができました。
その後も、オープン初日からSNSを見た近隣住民やビジネスマンが多く訪れ、ランチタイムはほぼ満席。口コミ効果で土日にも多くの来客があり、初月から安定した売上を記録することができました。
お客様の声
私は長い間、日本のインド料理店で働いてきました。でも、自分の店を持つのが夢でした。日本で創業するにはたくさんお金が必要で、融資のことを調べてみたけど、書類がたくさんあってとても難しく、自分では無理だと思いました。
そんな時に、Wing堂ヶ芝行政書士事務所のホームページを見て、外国人でも飲食店を開業できるようサポートしてくれると知って、すぐに相談しました。とても親切で、私の話をよく聞いてくれて、どんなことを書いたらいいか全部アドバイスしてくれました。
創業計画書を一緒につくってもらい、日本政策金融公庫の面談の練習もしてくれて、本番では自信を持って話すことができました。結果、希望した金額で融資が通り、内装や厨房機器も全部そろえることができました。
今は、自分のカレーを毎日たくさんのお客さんに食べてもらって、本当にうれしいです。これからも店をもっと良くして、いつか2店舗目も出せるよう頑張ります。支えてくれた行政書士さんには心から感謝しています。