※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
N様は大阪市城東区に住む私立大学4年生の留学生で、経営学を専攻し、マーケティングや国際ビジネスに関心を持って学んでこられました。大学卒業後も日本で働きたいという強い意志があり、大学のキャリアセンターやSNSなどを活用して企業研究を進め、最終的に大阪市内の中小IT企業から内定を獲得されました。
内定先では、ベトナム市場向けのEC事業の拡大を進めており、N様には「越境ECのマーケティング業務」を中心に担当してもらう予定とのことでした。大学の専攻とも業務内容が一致していたため、ビザ申請において有利な要素が揃っていましたが、N様自身は日本のビザ制度に不安を感じておられ、「就職内定だけではビザがもらえないと聞いた」「卒業までに手続きを終えないと帰国になるかもしれない」といった焦りを抱えておられました。
当事務所へは、SNSを通じて当方の就労ビザサポート実績をご覧になったうえでお問い合わせをいただき、初回相談の際にはN様ご本人と、内定先企業の人事担当者様もオンラインで同席され、スムーズな手続きの進め方についてご説明しました。
担当行政書士のコメント
「技術・人文知識・国際業務ビザ」は、外国人が日本で就労するうえで最も一般的なビザの一つですが、その分、審査項目が多岐にわたるのが特徴です。今回のように大学を卒業して就職する場合でも、「学んだ内容と就業内容の関連性」「業務の専門性」「雇用契約の内容」「会社の受入体制」などが一つでも不十分であれば、許可が下りない可能性があります。
N様の場合、専攻と職務内容の関連性がしっかりしており、企業側も外国人採用に慣れていたため、基本的にはスムーズなケースといえましたが、申請にあたっては以下の点を特に丁寧に整えました。
まず、業務内容を単なる「マーケティング」とせず、EC分野に特化した「市場調査・SNS戦略の立案・越境ECのデータ分析」と具体化し、専門性を強調しました。また、職務の中でどの程度日本語・英語・ベトナム語を使用するかの割合を示し、N様の語学力が業務に活かされることを明示しました。
雇用契約書や労働条件通知書、勤務先の会社概要書もすべて精査し、特に外国人雇用における適正な賃金支払い(新卒でも20万円以上)と、社会保険の加入体制などを明確にしました。会社案内には、ベトナム向け事業の内容を示す資料や社内の組織図も加え、「外国人社員の受入体制が整っている会社」という印象を出入国在留管理局に与える構成にしました。
申請は卒業前の2月中旬に行い、約1ヶ月で無事に許可となり、卒業式の前に在留カードを受け取ることができました。これにより、N様は安心して新生活をスタートできるようになり、企業側も新年度からの人員配置を計画どおり進めることができました。
お客様の声
大学卒業後も日本で働きたかったので、ビザのことが一番心配でした。日本の就労ビザは厳しいと聞いていたので、SNSでいろいろ調べているうちに、たくさんの実績がある行政書士さんを見つけて相談しました。
相談では、私が勉強したことと会社の仕事内容がちゃんと関係しているかどうかが大事だと教えてもらいました。大学で学んだことがそのまま仕事に活かせる内容だったので、それをちゃんと書類にしてもらえてよかったです。
会社の人とも一緒に説明を受けることができて、書類も会社と私の両方をサポートしてもらいました。とても親切で、LINEでのやりとりも早くて助かりました。ビザも早く出て、卒業式の前に安心できました。
大阪市城東区で社会人として生活が始まり、日本での夢がスタートした感じです。今後は仕事を頑張って、会社の海外事業にしっかり貢献したいです。本当にありがとうございました。