※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
K様は大阪市内の調理専門学校を卒業後、料理イベントやマルシェへの出店を通じて実績を積みながら、ゆくゆくは自身の惣菜ブランドを立ち上げたいという夢を持っていました。留学ビザの期限が近づく中で、経営管理ビザでの起業を検討し始めたものの、「大きな店舗を借りる余裕はない」「予算が少ないと経営管理ビザは無理なのでは?」という不安があり、当事務所にご相談をいただきました。
初回の面談では、K様の事業アイデア・資金状況・調理経験などを丁寧にヒアリング。個人でスタートできるモデルとして、シェアキッチンを利用したテイクアウト型の営業形態を提案し、収益性と継続性を重視した事業計画を一緒に策定していくことになりました。
担当行政書士のコメント
経営管理ビザは原則として事務所や店舗の確保が求められますが、近年ではシェアオフィスやシェアキッチンの活用事例も増えており、設備・契約内容・営業実態が適切に整っていれば審査通過も可能です。今回は天王寺区内で食品営業許可の取得実績があるシェアキッチンを選定し、専用利用時間帯の明記された賃貸契約書を作成しました。
事業計画書には、販売品目(キンパ、ナムル、チヂミなど)、販売価格帯、販売曜日・時間、仕入れルート、衛生管理体制を明確に記載。予想売上・原価率・利益率なども算出し、月ごとの資金繰りシミュレーションを添付しました。
また、資本金500万円の入金証明と資金の出所(預金通帳の履歴)を準備。事業用ホームページ(日本語・韓国語)も立ち上げ、SNSでの販促方針、営業スケジュールの掲載実績なども提出資料に反映させました。その他、開業届、食品衛生責任者証の写し、賃貸契約書、店舗図面、営業許可証の写しなども含めて、20点以上の書類を整理し、整合性のある形で申請を行いました。
申請から約1ヶ月半で無事に経営管理ビザが許可され、K様は晴れて独立開業。現在はSNSフォロワーが2,000人を超え、リピーターも増加。週4日営業ながら、月商50万円を安定して達成するなど、堅調な経営を続けておられます。
お客様の声
大きな店舗を借りるほどの資金がなかったので、「自分に経営管理ビザは無理かも」と思っていました。でも、先生に相談してみたら、「今の時代は小規模でもきちんと実態を整えれば申請できますよ」と言っていただいて、勇気が出ました。
シェアキッチンを活用することも提案してくださって、自分のペースで営業しながらスタートできたのがすごく助かりました。事業計画書の作成も一緒に細かく見てくれて、「ここはこう書いた方がいい」とか「この数字は根拠を出しましょう」と丁寧にアドバイスしてもらえたので、書類の説得力がぐっと増しました。
申請後も、追加資料の連絡が来たときにすぐ対応してくれて、本当に心強かったです。おかげさまで無事にビザも出て、今はお客様に「美味しかった」「また来ます」と言ってもらえるのが本当に嬉しいです。天王寺区で小さくても自分のお店を始めたい方には、絶対におすすめです。