※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
H様はサラリーマンとして10年以上勤務された後、かねてからの夢だった「自分の店を持ちたい」という想いを実現するため、会社を退職し独立を決意されました。住之江区の港湾エリアにある人通りの多いテナントに魅力を感じ、元スポーツバーとして利用されていた物件を借りて、ショットバーとして開業準備を進められていました。
開業にあたり、深夜営業を想定していたため警察署への届出が必要であると不動産会社から説明を受け、インターネットで調べて「深夜酒類提供飲食店営業届出」の存在を初めて知ったとのことでした。警察署のホームページを閲覧する中で、営業所平面図、求積図、避難経路図、照度・音響設備の配置、営業方法書の作成など、多岐にわたる手続きに驚かれ、「これは自分ではできない」と判断。
「住之江区 深夜営業 届出 行政書士」で検索し、当事務所の解決事例ページを見て「この事務所なら任せられる」と感じてご連絡をくださいました。初回の打ち合わせでは、物件の状況、希望する営業開始日、内装の改修予定などを細かくヒアリングし、スケジュールと必要な工程をその場で提示。「段取りが明確で安心できた」とその日のうちにご依頼をいただきました。
担当行政書士のコメント
H様の物件は元スポーツバーということもあり、基本的な構造は整っていましたが、深夜営業を行うにあたって警察署が求める基準との間にいくつかの相違が見受けられました。住之江警察署は、港湾地域における安全性確保に非常に敏感であり、とくに避難経路の整備状況や照明の照度、音響設備の制御体制に重点を置いて審査を行う傾向があります。
まず、営業所平面図および求積図を現場計測に基づいて作成しました。客室と厨房の区画が曖昧だったため、視覚的に明確なパーティションを導入する提案を行い、H様とともに実施しました。照度測定では、ルクスメーターを使用してカウンター席、通路、出入口の明るさを確認。照度が基準を下回っていた出入口部分には補助照明を設置することを提案し、実際に導入されました。
音響設備についても、スピーカーの配置や音量調整機能が不十分であることが判明し、具体的な改善方法を提示。設備業者とも連携し、音量制限付きアンプの導入を進め、営業方法書にはその使用方針を明確に記載しました。避難経路については、非常口の位置と導線に不安があったため、現場で動線を再確認し、避難経路図に正確な誘導表示を反映。すべての図面が警察署の基準に適合するよう作成しました。
営業方法書には、深夜帯における接客方針、トラブル時の対応体制、防犯カメラの設置など、実際の運営で問われるポイントを網羅的に記載。H様の営業方針と一致する形で整えました。住民票や身分証明書などの添付書類も当事務所がすべて取得し、H様には最小限の対応で済むよう進行管理を徹底しました。
届出当日は私が同行し、住之江警察署にて担当官と面談。現地写真や設備資料も事前に用意していたため、質疑応答もスムーズに進み、補正指示なしで一度で受理されました。結果として、予定していたオープン日に間に合う形で、H様の店舗は無事に営業を開始することができました。
お客様の声
最初に「深夜営業には警察署への届出が必要」と聞いたときは正直驚きました。図面なんて引いたこともないですし、照明や音響の基準なんてまったくわからず、自分で何とかしようと思っても、すぐに限界を感じました。そんな中で先生にお願いしたのですが、最初の面談からすべてが安心できる対応で、すぐに任せようと決めました。
実際に現場で照明の明るさを測ってくれて、「ここに追加の照明が必要ですね」とすぐに対応策を出してくれたり、音響機器の位置や音量制御の方法も、まるで自分の店のように親身に考えてくれたのが印象的でした。書類関係もすべて準備してくれて、私はほとんど負担を感じることなく届出を済ませることができました。
警察署での提出当日も同行してくれて、質問にもすぐ対応してもらえて、とても心強かったです。今では毎晩、近隣の会社員や常連さんにご来店いただいていて、「落ち着いて飲めるいい店」と言っていただけるのが本当にうれしいです。これもすべて、プロのサポートがあったからこそ。次にまた何か手続きをするときも、ぜひお願いしたいと思っています。