※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
ご相談者は以前より泉佐野市で宿泊業に関わっておられ、訪日観光客との接点が多い中で「気軽に日本の食事を楽しめる場所が少ない」と感じていました。そこで、空港からのアクセスが良く、訪日客が立ち寄りやすい場所に自身の飲食店を構え、地域と観光を結ぶ架け橋になりたいという想いから店舗開業を決意されました。
選ばれた物件は駅から徒歩圏内の空きテナントで、以前は物販店舗として使用されていたため、厨房や給排水設備が整っておらず、飲食店営業許可を取得するためには設備面の大幅な改修が必要な状況でした。どこから手をつけるべきか、何を基準に判断すればいいかが分からず、泉佐野市内で開業支援に詳しい専門家を探して、当事務所にご相談いただきました。
担当行政書士のコメント
泉佐野市は泉佐野保健所の管轄であり、飲食店営業許可に必要な基準は非常に明確に定められています。特に、観光客対応型の飲食店では厨房の導線、設備の清掃性、安全性に対して厳しいチェックが行われます。
ご相談者の物件は厨房として使えるスペースが限られていたため、まずは必要最低限の設備で許可を得られるレイアウトを一緒に検討しました。2槽シンクと独立手洗い器の確保を基本に、冷蔵庫や加熱調理機器、作業台の配置を動線重視で設計。さらに、手洗い設備には温水が供給されるよう配管工事も行いました。
床材は耐水性・防滑性の高い塩ビシートを使用し、調理エリアと提供エリアを明確に区切った構成を採用。壁には油跳ね防止のステンレスパネルを設置し、保健所が求める清掃性・耐久性の基準に適合させました。換気扇も業務用タイプに変更し、厨房内の蒸気と臭気を適切に排出できる環境を整えました。
ご相談者は食品衛生責任者の資格を持っていなかったため、泉佐野市内で開催される講習会の情報提供から予約サポート、証明書取得に至るまでのスケジュール調整も当事務所で一括対応いたしました。営業許可申請に必要な厨房レイアウト図、設備表、衛生管理計画書、申請書類などはすべて当事務所で準備し、申請も代行いたしました。
保健所の検査当日は同行し、厨房設備の機能説明や調理導線の考慮点、観光客への食事提供における衛生管理体制を丁寧に説明しました。とくに、英語メニューの掲示や外国人スタッフの手洗い指導方法など、観光客向け飲食店ならではの管理体制についても事前に整理しておいたため、大きな指摘なく営業許可が交付されました。
お客様の声
観光に関わる仕事をしてきた中で「食事をもっと楽しめる場所を作りたい」という想いを強く持つようになり、いよいよ自分の店を持とうと決意しました。でも、物件を決めたところまでは良かったのですが、厨房のこと、許可のこと、申請書類のことなど、何をどう準備していいか分からず、途中で挫折しかけたのが正直なところです。
そんなときに行政書士の先生に相談して本当に救われました。私の思いを丁寧に聞いてくれて、物件の使い方から設備の設計、保健所対応まで、すべて具体的にサポートしていただきました。設備の配置も「ここはこれが必要です」「これはこの素材にしましょう」といったように理由を説明してくれて、安心して準備を進めることができました。
講習会や書類の準備も全部まとめて対応してもらえたおかげで、私はメニューづくりや観光客向けのサービス準備に集中でき、検査のときも一緒に来てもらえてすごく心強かったです。今では無事に営業を開始し、多くの観光客の方に喜んでいただいています。泉佐野市で飲食店を始めたい方には、ぜひ最初から専門家の力を借りることをおすすめしたいです