※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
O様は長年、家庭料理を地域の高齢者に振る舞うボランティア活動をされており、地域住民のつながりを大切にした食堂を開きたいという思いを持っていました。たまたま親戚が所有していた空き家を譲り受けることになり、「この場所を改装して、地域の皆が集える場所を作りたい」と本格的な店舗開業を決意されました。
しかし、住宅を飲食店へ転用することの難しさや、営業許可を得るためにどのような改修が必要なのかが分からず、インターネットで情報を調べるうちに、「一人で準備を進めるのは無理がある」と判断されたとのことです。
「貝塚市 空き家 飲食店営業許可」「住宅改装 営業許可 飲食店」といったキーワードで検索し、当事務所の地域密着型の支援実績をご覧いただき、ご相談いただきました。
担当行政書士のコメント
住宅を飲食店へ転用する場合、建築上・衛生上の課題が多く発生することが少なくありません。特に、貝塚市を管轄する泉州保健所では、飲食営業に必要な設備基準(2槽シンク・手洗い器・床や壁の清掃性など)を満たすため、住宅の構造そのものを見直す必要が出てくるケースがあります。
初回の現地調査で、O様の空き家は築40年を超えており、キッチンは家庭用の流し台が1つあるだけの状態でした。換気設備が不十分で、床材も木製のため耐水性・清掃性が課題でした。また、手洗い器も厨房外の洗面台しかない状態だったため、独立した手洗い器の設置も必要となりました。
当事務所では、飲食店営業に必要な構造を分かりやすく図面化し、必要な改修内容を明示。予算に配慮しつつ、最低限の工事で済むよう設計し、地域の施工業者と連携して改装工事を進めました。
O様は食品衛生責任者の資格をお持ちでなかったため、最寄りの講習スケジュールを案内し、申込から修了証の取得までをサポート。営業許可申請に必要な書類はすべて当事務所で準備し、保健所への提出と検査調整も代行しました。
検査当日は同行し、厨房の導線や清掃体制、換気設備などについて丁寧に説明。特に問題もなく検査は完了し、数日後には無事に飲食店営業許可証が交付されました。
お客様の声
空き家を活用して「地域の食堂を開く」という夢はありましたが、住宅をお店に変えるにはどうすればよいのか、正直まったく分かっていませんでした。インターネットで調べても、いろんな情報が混在していて、自分のケースに当てはまるのか判断できず、すぐに専門家の方に相談しようと思いました。
行政書士の先生は、最初から現地に足を運んでくださって、キッチンのどこを直せば営業許可が取れるのか、どんな設備を入れる必要があるのかを丁寧に説明してくださり、本当に心強かったです。工事業者の手配にも協力してもらえて、予算内で必要な改修を終えることができました。
営業許可の申請書も全部用意してもらい、私はお料理やメニューの準備に集中できました。検査にも一緒に来ていただけたので、安心してやり取りできました。
今では、近所のお年寄りや子ども連れのお母さんたちがふらっと立ち寄ってくれる、そんなあたたかい場所になっています。貝塚市で空き家を活かした店舗を考えている方には、こうしたサポートをぜひ利用してほしいと思います。