※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
T様は池田市で40年以上にわたって和食の大衆食堂を経営されており、地元住民にとってなくてはならない存在として親しまれてきました。高齢化や若手の人材不足を背景に、新たなスタッフの採用が困難になっており、営業を安定させるためには人員の確保が喫緊の課題となっていました。
そのような中、約2年間ホール業務と厨房補助を兼務していたネパール人留学生が、明るく丁寧な接客と日本語でのスムーズな対応、業務への責任感からT様の信頼を得ていました。「できることなら卒業後も店に残ってほしい」と強く希望したT様でしたが、外国人を正社員として雇用するためのビザ制度についてはまったく情報がなく、インターネットで「池田市 飲食店 外国人採用」「特定技能ビザ 支援」などのキーワードで検索。当事務所の支援実績を見てご相談いただきました。
担当行政書士のコメント
特定技能ビザの申請においては、対象外国人が「外食業特定技能1号評価試験」と「日本語能力試験N4以上」に合格している必要があります。今回のネパール人留学生は、すでに両方の試験に合格しており、条件としては理想的なケースでした。
ただし、初めての外国人正社員登用ということもあり、T様にとっては雇用契約書の整備、社会保険加入の確認、生活支援体制の準備など、多くのステップが必要でした。当事務所では、契約書・就業規則・受け入れ計画などを一からサポートし、書類の精度を高めることでスムーズな申請を実現しました。
また、池田市という地域の特性を踏まえ、地元密着型の店舗として外国人スタッフがどのように地域に貢献しているかを説明。外国人観光客への対応や、日本語での注文対応が可能な人材の存在が、地域住民との交流やサービス向上に貢献している点を強調しました。
申請から約1カ月半後、特定技能ビザが無事許可され、卒業と同時に正社員として勤務開始。現在では、ホール業務を中心に新人スタッフの教育やSNSでの広報活動にも関わり、従業員全体の連携がより円滑になっています。
お客様の声
これまでアルバイトとして働いてくれていた彼に、卒業後も残ってもらいたいと思っていましたが、「うちのような昔ながらの大衆食堂でも外国人を正社員にできるのか」と疑問がありました。でも、行政書士の先生に相談してからは、制度の仕組みも丁寧に教えてもらい、「特定技能ビザならこの業務内容で十分可能です」と背中を押していただけて、思い切ってお願いしました。
書類作成や支援計画の準備など、自分一人では絶対に無理だったと思いますが、すべて任せることができたので安心して進められました。何よりも、無事にビザが許可されて、彼が卒業後すぐに正社員として働けるようになったことが本当に嬉しいです。
今では、ホールでの接客だけでなく、厨房のサポート、新人教育にも率先して取り組んでくれていて、お店の雰囲気もさらに良くなっています。池田市のような小さな街でも、外国人スタッフが安心して働ける環境を作れることが分かり、他の店主にもぜひ知ってもらいたい制度です。今後、また新しい人材を採用する際にもお願いしたいと思っています。
