※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
大阪府高槻市在住のH様は、バーテンダーとして8年間の豊富な経験を積み、「いつかは自分のバーを持ちたい」という長年の夢を実現するため、ついに独立を決意されました。物件探しを経て、理想の立地と雰囲気を兼ね備えたテナントを高槻市内で契約。開業への第一歩を踏み出しました。
しかし、物件契約後すぐに、飲食店営業許可や深夜酒類提供飲食店営業開始届出といった行政手続きが必要であることを知り、加えてスタッフを雇用するための労務整備も進めなければならないことが判明。H様ご自身でインターネットを使って調べる中で、保健所や警察署との対応が非常に煩雑であること、また労務関連では法令遵守とリスク管理が求められることに気づき、「自分一人で対応するには限界がある」と感じられたそうです。
確実に手続きを進め、予定通りにオープンを迎えたいという思いから、地元高槻市に密着し、飲食店の開業支援実績が豊富な当事務所にご相談いただく運びとなりました。
担当者のコメント
H様からのご相談を受けたのは、開業予定日まで約1か月という時期。飲食店営業許可と深夜営業届出、さらに労務整備をこの短期間で並行して進める必要があり、効率的かつ確実なスケジューリングが求められました。
まずは店舗の現地確認を行い、厨房設備、手洗い場、カウンター内の動線や避難経路などを細かくチェック。保健所の基準をクリアするために必要な最小限の改修についてアドバイスを行い、設備業者とも連携を取りながら、コストと時間の無駄を省いた対応を実現しました。
次に、飲食店営業許可と深夜酒類提供飲食店営業開始届出に必要な書類を一括で作成。施設図面や営業計画書、誓約書などを速やかに準備し、提出までスムーズに対応しました。特に深夜営業に関しては、警察署との事前相談を重視。防音対策の内容、出入口の管理方法、照明の明度管理について具体的に説明し、スムーズに届出が受理されるよう万全を期しました。
並行して行ったのが、スタッフ雇用に関する労務整備です。初めてアルバイトを雇用するH様に対し、雇用契約書や労働条件通知書の作成を行い、労働時間管理やシフト制の運用方法についても具体的な指導を実施。法的リスクを避ける体制を整え、助成金活用の可能性についてもアドバイスしました。
現場では想定外のトラブルも発生。開業1か月前、厨房設備の納入が遅れ、予定していた施設検査に間に合わない可能性が浮上しました。すぐに保健所の担当者と連絡を取り、検査日程の前倒しと夜間作業による工程短縮を実現。事前に書類がすべて整っていたことも功を奏し、工事完了直後に検査を実施し、一発合格に至りました。
お客様メッセージ
「物件を契約してから、『何から手をつけていいか分からない』という状態でした。飲食店の許可や警察署への届出、さらにスタッフを雇うための準備など、初めてのことばかりで、不安しかなかったのが正直なところです」と語るH様。
「そんな中、先生にお願いしたことで、すべての工程が明確になり、安心して準備に集中することができました。必要な手続きが整理され、スケジュール管理も的確だったので、ギリギリのタイミングでも不安を感じずに進めることができたのは大きかったです」と振り返ります。
特に印象的だったのは、厨房設備の遅れへの対応でした。「普通なら開業延期になってもおかしくない状況を、夜間工事や検査日程の調整で乗り切ってくださり、本当にありがたかったです。予定通りにオープン初日を迎えられたときは、満席のカウンターを見ながら感極まりました」と語るH様。
「また2号店を出すときは、ぜひお願いしたいと思っています」と、今後への信頼と期待も寄せていただき、開業支援専門家として何よりの励みとなるお言葉を頂戴しました。