※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
H様は、飲食業界で10年以上の経験を積まれた後、ついに自身の居酒屋を大阪府高槻市で開業するという大きな決断をされました。理想の物件とも出会い、契約も無事完了。いよいよ開業準備を始めようとしたところで、思いもよらぬ複雑な手続きの数々に直面されました。具体的には、飲食店営業許可申請、深夜酒類提供飲食店営業開始届出、そしてスタッフ雇用に伴う労務整備と、多方面にわたる行政対応が必要であることがわかったのです。
初めての開業であったため、H様はインターネットで情報収集を試みられましたが、手続きの順序や必要書類の多さに混乱し、「このままでは開業に間に合わないかもしれない」と強い不安を感じるようになったといいます。そこで、地元・高槻市で飲食店開業支援に実績があり、行政書士と社会保険労務士の両方の資格を活かした総合サポートが可能な当事務所にご相談いただくこととなりました。
担当行政書士のコメント
H様からご相談いただいたのは、オープン予定日の約1か月半前でした。この時点で、すでにスケジュールはタイトで、全ての手続きを同時進行で進める必要がありました。まず、物件の現地確認を実施し、厨房設備や避難経路、手洗い場の配置など、保健所の基準に適合しているかを細かくチェックしました。その中で、厨房の手洗い場の位置が基準を満たしていないことが判明し、最小限の工事で対応できるよう改善案を提示。施工業者とも連携し、優先順位を明確にしてスムーズに進めることができました。
次に、飲食店営業許可と深夜営業の届出に必要な書類作成を同時に進めました。施設図面や営業計画書、誓約書などを整えた上で保健所への申請を迅速に行い、深夜営業については警察署との事前相談を重ね、営業時間や運営体制、防音対策などについて詳細な資料を準備しました。これらの準備が功を奏し、両手続きともスムーズに受理されました。
さらに、労務整備についても初めてスタッフを雇用されるH様のために、雇用契約書や労働条件通知書の作成から、労働時間の管理、賃金規定の整備、社会保険の手続きに関する案内まで、幅広くサポートしました。これにより、オープン直後から適切な労務体制が整った状態で営業を開始することが可能となりました。
特に印象的だったのは、オープン直前に発生した厨房工事の遅延です。施設検査の予定が危ぶまれる中、H様の焦る気持ちを受け止め、「今できる書類準備はすべて完了させましょう」と提案し、検査後すぐに申請が通るよう完璧に整えておくことで、結果的に検査当日にはスムーズに合格。予定通りのスケジュールで無事にオープンを迎えることができました。
お客様の声
最初は、何から手を付けていいのか全くわからず、ネットでいろいろ調べてみたものの、手続きの複雑さに不安ばかりが募っていました。でも、先生にお願いしてからは、必要なことが一つずつ明確になり、自分のやるべきことに集中できるようになりました。飲食店営業許可や深夜営業の届出だけでなく、スタッフを雇うための労務管理までしっかり整えていただき、本当に助かりました。
厨房工事の遅れで一時はどうなるかと思いましたが、事前に書類を全部準備しておいたおかげで、保健所の検査もスムーズにクリアし、無事にオープンできたときは本当にホッとしました。あの日、地元のお客様で賑わう店内を見ながら、「ここまで来られて本当に良かった」と心から思いました。自分ひとりでは絶対にここまでスムーズに開業できなかったと思います。次に2号店を出すときも、必ずまたお願いしたいです。本当にありがとうございました。