※本事例は個人情報の観点からモデルケースとして地域や一部内容を変更して記載しています。
ご依頼の経緯
T様はこれまでの飲食店経営経験を活かし、大阪府守口市で地域に根差したアットホームな居酒屋を新たに開業することを決意されました。物件の契約までは順調に進み、いよいよ開業に向けた準備が本格化する中で直面したのが、「飲食店営業許可」と「深夜酒類提供飲食店営業開始届出」という、飲食店運営に不可欠な二つの行政手続きでした。
これまでにも飲食業に携わってきたT様でしたが、いざ申請の準備を始めてみると、保健所や警察署で求められる書類やルールが複雑で、インターネットの情報も断片的で分かりづらく、「何が正解なのか分からない」と困惑されました。特に開業日がすでに決まっていたため、「このまま独力で進めて間に合わなければ、すべてが無駄になるのでは」という不安が強くなったそうです。
「オープン日だけは絶対にずらしたくない」という強い思いを胸に、T様は地域に精通し、スピーディーに対応してくれる行政書士事務所を探し、当事務所にご相談いただきました。
担当行政書士のコメント
ご相談をいただいた当初から、T様の「何としても予定通りにオープンしたい」という強い意志が伝わってきました。そこで私たちは、まず物件の現地確認を行い、厨房設備や客席レイアウト、換気設備などを丁寧にチェック。すると、早速問題がひとつ発覚しました。厨房内の手洗い場の位置が、保健所の設置基準を満たしておらず、このままでは施設検査を通過できない可能性があったのです。
もし保健所の検査に通らなければ、オープン日が延期されるリスクもある。T様の顔からも不安の色がにじみましたが、「今から動けば、まだ間に合います」と即時対応を開始。すぐに施工業者と連絡を取り、緊急工事の手配を行いました。翌日には追加の手洗い場を設置し、工事完了後すぐに写真を撮影して報告書に反映。申請書類にも速やかに反映し、検査に備える準備を整えました。
並行して進めたのが、深夜酒類提供飲食店営業開始届出の手続きです。警察署との事前相談が肝となるこの届出では、営業形態や店内の管理体制、騒音対策について詳細な説明資料を作成。T様が実現したい「深夜でも安心して過ごせる居酒屋」というコンセプトを伝えるため、内容にも工夫を重ねました。その結果、警察署からもスムーズに受理され、追加資料の提出も求められることなく、手続きを完了することができました。
T様とは毎日連絡を取り合い、進捗状況を共有しながら、申請書類の準備と役所対応を並行して進めました。厨房工事や図面の調整、申請内容の精査など、多くの工程が同時に進行する中でも、常に「今何を優先すべきか」を明確にし、時間を無駄にしないよう努めました。開業日を目前に控えたT様から「もう延期すべきか…」と不安の声が漏れたこともありましたが、「絶対に間に合わせましょう」と励まし合いながら、二人三脚で最後まで走り抜けることができました。
お客様の声
最初に物件の現地確認で手洗い場が足りないと指摘されたとき、正直「もう無理かもしれない」と心が折れそうになりました。でも、そのとき先生が「大丈夫です、必ず間に合わせます」と言ってくださって、その言葉に本当に救われました。そこからのスピード対応は、まさにプロの仕事でした。施工業者との調整も、保健所への報告書類の作成も、すべて迅速かつ的確で、自分ひとりではとてもここまでできなかったと思います。
警察署への届出も、細かい説明や資料が必要で戸惑うところでしたが、先生が準備してくれた書類のおかげで、何のトラブルもなく受理してもらうことができました。毎日のように連絡を取り合い、進捗状況を確認し合いながら進められたことが、精神的にも大きな支えになりました。
そして迎えたオープン初日。たくさんのお客様に囲まれた店内で、「本当にここまで来られたんだ」と感慨深く思いました。あの瞬間を迎えられたのは、間違いなく先生のおかげです。感謝してもしきれません。また次に2号店を出すときは、必ずお願いしたいです。本当にありがとうございました。